さる山

旭山動物園のさる山

お顔もお尻も真っ赤か。
大人のニホンザルって9月〜1月の繁殖期になると、顔やお尻の赤みが強くなるって知ってました?
しかもボス猿はとくに赤みが増し、それが強さの象徴でもあるんだとか。
ニホンザルって日本固有の種で日本全域で生息している動物だけど、意外と知らないことがいっぱいあるんです。
そんなニホンザルの野生の生態を色んな角度から観察できる旭山動物園のさる山についてご紹介します!

さる山
1997年7月に完成した旭山動物園の「さる山」は、
1日の半分以上の時間をエサ探しに費やすというニホンザルの習性を引き出す為に、
考え抜かれて造られた施設で、そこには様々な工夫がされています。
そしてそんなニホンザルの生態を、時にはニホンザルの目線で、時には見上げて、時には頭上から、
というふうに様々な角度から観察できるのです。
さる山さる山

このさる山にはとても大きな人工の岩山があります。そしてその横には大きな擬木が立っています。
その高さはなんと14メートル。ロープで岩山とその擬木は繋がっていて、樹上生活者であるニホンザルは
とても器用にその1本のロープをつたって岩山から擬木へ。擬木から岩山へと移動する姿も見られます。
さる山さる山
(※写真には後ろに観覧車が写っていますが、現在は観覧車を含め遊園地は無くなりました。)

そしてこの岩山擬木の周りには、たくさんの組まれた木があり、
これがニホンザルの野生的な能力を引き出す工夫の1つなのです。
さる山  さる山
樹上生活が通常のニホンザルにとって、木から木へ飛び移ったり、岩山に登ったりするのは大得意。
この組木や擬木や岩山から、お客さんのフェンスまでの幅は4.5メートルの距離があります。
何故4.5mの距離かというと、身体能力に優れたニホンザルは木から木へ移動する時、
通常3メートルくらい飛ぶ事ができるんだとか!なのでこの4.5メートルの距離は、お客さんとニホンザルが
どちらも安全に暮らせるまさに境界線。生態を知り尽くし考え抜かれた幅なんですね。

先ほども書きましたけど、ニホンザルは1日の半分をエサ探しに費やすそうなのですが、
暇な時間が出来ると必要以上に毛づくろいが増え、毛が抜け落ちてしまうそうな・・・
そこで、旭山動物園ではエサ探しの為の様々な工夫をしています!
さる山

例えばこれ。
飼育員さん手造りのこの遊具は
ガラガラと棒を揺することで、エサが零れ落ちてくる仕組み。
それをニホンザルたちは教えられた訳でもないのに
器用に使いこなしエサをゲットします。

左横にチラっと見えるポリタンクも実はエサ入り遊具。
ポリタンクに小さな穴が空けられていて、振ったり転がしたりすることで
中に入れてあるエサが出てくる仕組み。
ニホンザルはこれも器用に使いこなしエサを探します。
この他にも様々な手造りのエサ入り遊具があり、
ニホンザルが様々な方法でエサを探す姿を観察できます。

さる山そして地域性を活かしたりもします。
雪に覆われる北海道の冬。
旭山動物園ももちろん真っ白な銀世界になります。
雪が積もった地面はエサを撒くだけで雪に隠れるので、エサ探しに最適。
サル達は冬も一心不乱にエサ探しに集中するのです。

そしてこのさる山越しに見る四季は素晴らしいです。
四季によって色を変える風景と、空気と、動物の美しすぎる自然の姿に感動します!!!
春、エゾヤマザクラと澄んだ空気に癒され。夏、広がる青空と緑が美しく。
秋、紅葉の木々と岩山が映え。冬、真っ白な銀世界にニホンザルの愛情が温かく。
さる山 さる山 さる山

そして、時間に余裕がある方は是非見てもらいたい風景があります。
それは、さる山から見る旭川市街の夕陽。

夕陽色に染まる「さる山」とニホンザル。
はるか遠くまで望めるその夕陽に照らされた街の美しさ。

さる山

岩山のニホンザルと一緒に眺めるその鮮やかな色は、きっと忘れられない心に残る風景になると思いますよ。
ちなみに夏は日が長いのでこの風景は見られません。日が短くなってきた9月末から見られる期間限定です。